依頼者の属性
・和歌山市在住
・年代 30代
・性別 男性
・家族構成 単身
・職業 公務員
・負債総額 約780万円
・債権者数 7名
・管財人の有無 あり
相談時の状況、相談のきっかけ
依頼者は、公務員で安定的な収入がありましたが、パチンコ・パチスロ・競輪等のギャンブルにのめり込み、借金が雪だるま式に増え、給与だけでは返済を続けられなくなりました。
当事務所を選んだ理由
依頼者ご自身で、地元の弁護士のホームページをいろいろ調べ、一番、破産・倒産に詳しそうだったとのことで、当事務所に相談されました。
解決までの手順
受任後、直ちに、全債権者に、弁護士が受任したことの通知を送り、債権者から依頼者への直接の請求が止まり、通常の生活に戻れました。本件は、借金の原因が専らギャンブルによる浪費でしたので、管財人が付く前提で準備を進めました。受任後、借金の返済を止め、弁護士費用と管財費用を積み立ててもらいました。申立後、破産手続開始決定とともに、裁判所から管財人が選任されました。裁判所と管財人から、①一部配当に充てるため、開始決定後の毎月の給料から100万円を積み立てるよう求められ、また、②ギャンブルに手を出さないよう、家計簿を付けて生活を見直すことを求められました。開始決定から約半年後、積立てが完了し、また、その間、毎月家計簿を付けて生活を見直し、ギャンブルを断ち切ったことと認めてもらいました。その甲斐あって、管財人から免責許可相当の意見をいただき、無事に裁判所から免責許可決定が出されました。
解決のポイント(所感)
破産の原因が専らギャンブル等による浪費の場合、裁判所から、管財人を付けるよう指示されます。そして、今後ギャンブルに手を出さないよう、開始決定後から半年程度、家計簿を付けて生活を見直すことを求められます。また、場合によっては、この件のように、一部配当に充てるために開始決定後の収入からまとまった金額を積み立てるよう求められることもあります。だからといって、浪費について隠して自己破産を申立てて、後でそのことが発覚すると、免責許可してもらえなくなります。ギャンブル等による浪費があったとしても、包み隠さず、正直に明らかにして自己破産を申立てる必要があります。そうすることで、最終的には、多くの場合で免責許可をしてもらえることになります。